放射線科

科の概要

当放射線科は当院の診療技術部の中のX線検査を管理、担当する部門です。
昨今の原発事故により放射線の危険性が過度に取り沙汰されていますが、医療の中で放射線(X線)検査は重要な位置を占めています。
当放射線科では、日頃より検査の適正化、検査による被ばくの低減に取り組んでいます。

業務内容

当院放射線科では3名の診療放射線技師で主にX線撮影、透視、またマルチスライスCT、オープン型MRIといった機器による検査を行なっています。
また、これらの検査画像は2007年より導入されたPACS(医療画像管理システム)によって1部を除きデジタル画像として一元管理し、各診療科、病棟に設置してある高精細モニターより見ることができるようになっています。

 

 

[accordions][accordion title=”PACSの紹介”]

さくら会では院内での画像診断に2007年7月よりPACS(Picture Archiving and Communication System)導入しました。
PACSとは主に医療において最近使用されるようになってきたシステムです。病院内で画像診断に使われるX線写真やCT、MRIなどの画像データを院内ネットワークでやり取りを行っています。

PACSには主に3つのメリットがあります。

●3つのメリット

  1. 診断に有用なデジタル画像である
  2. 検査画像がネットワーク配信のため待ち時間が短縮される
  3. フィルムを使用しないので環境にやさしい

[tabs] [tab title=”メリット1”] 1つめデジタル画像であることのメリットは、検査画像の拡大や見やすくするなどの処理がリアルタイムで可能なため、1つの画像データからいくつもの画像ができることです。当院ではこの画像を医療用高精細モニターにて診断を行なっています。そのためより正確で効率的な診断につながります。[/tab] [tab title=”メリット2”] 2つめのネットワーク配信であることのメリットは、フィルムとは違い画像が検査終了後すぐに各診療科へ配信されることで、従来のフィルムの搬送という時間がなくなったことです。このことにより当院での患者様待ち時間は大幅に短縮されました。このことは特に緊急性のある患者様にとっては非常に大きなメリットになっています。 [/tab] [tab title=”メリット3”] 3つめのフィルムを使用しないことのメリットは、フィルムの現像処理による廃液やフィルム廃棄がなくなり、環境汚染がなくなったことです。これと関連して画像データの保管はフィルムの保管と違い保管場所は大きなスペースはいりません。過去の検査画像もフィルムと違いすぐに表示させることができるようになりました。 [/tab] [/tabs]

このように私たちの放射線科では安全で信頼される医療を目指して日々努力しています。またこのPACSに限らず、放射線科の検査について疑問等があればわれわれ放射線科スタッフに気軽に声をかけていただけたらと思います。

以上、当放射線部の主な検査内容を簡単に紹介しました。最後になりましたが森田病院放射線部では日頃より“患者さんにやさしい検査”を心がけています。ご来院の際、検査内容等疑問があれば気軽にお尋ね下さい。

[/accordion][accordion title=”永久磁石型オープンMRIについて”]

この検査は磁気を利用して体(頭部、脊椎、四肢等)のさまざまな角度の断面の写真が得られる検査です。 このMRIのメリットの一つが放射線を使わない検査であることです。最近、特に放射線被ばくという問題が話題にされています。そういう意味でもMRI検査が今後医療に果たす役割は大きくなっていくでしょう。

mri2007

当院では最新の画像診断装置としてオープン型MRIを導入しました。オープン型MRIは従来のトンネル型のMRIと違い、外観はハンバーガー型の非常に開放感のある装置です。
また以前よりも検査時間も短縮され、ご高齢の方や子供さん、閉所恐怖症の方にも安心かつ快適に検査を受けていただけるようになりました。検査内容も以前は難しかった頭部の血管や、初期の脳梗塞の検査も行えるようになりました。

MRI検査時に必ず剥がす貼付剤について
次の貼付剤を貼っている場合は放射線技師にお申し出ください。
ニトロダームTTS(狭心症治療剤)、ノルスパンテープ(疼痛治療剤)、ニコチネルTTS(禁煙補助剤)、ニュープロパッチ(パーキンソン治療剤)   ※アルミニウムが使用されている貼付剤

その他注意が必要な物として、埋め込み式ペースメーカー、骨折した時の固定用ボルト、腕時計、貴金属アクセサリー、磁気カード、携帯電話、金属ワイヤー入りブラジャー、使い捨てカイロ、エレキバン、アイラインやマスカラ等の化粧品、カラーコンタクトレンズ、保湿性のある下着(ヒートテック等)、入れ墨(タトゥー)、ヘアピン、入れ歯。また、鉄剤や鉄サプリメントは画像の乱れにつながることがあるので、検査当日の服用は避けてください。

詳しくは当院放射線科までお尋ね下さい。

[/accordion][accordion title=”マルチスライスCT” last=”last”]

当院では2013年9月に日立製64列マルチスライスCTを導入しました。
このCTは従来のCTに比べ、64断面を1度に撮影できるため検査時間の大幅な短縮、それに伴ないX線被ばくの低減が患者様の大きなメリットとなっています。
また精細な画像データを収集できるため、3D画像やさまざまな断面を再構成し画像作成(MPR)することで、特に整形外科においてX線撮影では判断できない微小な骨折も診断できるようになりました。

multi-slice-ct

[/accordion][/accordions]